ドーモドーモ。MTG布教に腐心するカエルです。(このままだと新年度以降対戦相手がいなくなりかねん……。)
「安くて強いデッキこそ布教に一番!」という持論に従い、今回もスタンダード*1のデッキ紹介をしていきます。
名付けて【格安ギルド門コントロール】!
パックを剥けばアホほど出てくるコモンとアンコモンのカードを中心としたコントロールデッキです。その性質ゆえ、日頃の行い次第ではデッキパーツの大部分を人から譲ってもらえてもおかしくないという低コストさ!っていうか実際サークル会員から声かけがあればあげちゃいますよ僕。
そして、安さに反してド派手に吹っ飛ばしてド派手に殴って相手をぶちのめせるので、チマチマしたプレイが苦手な方も実際安心!
それでは本文に行ってみよう!
っと、その前に格安デッキ繋がりで個人的にお気に入りな【青単アグロ】にもちょっと言及。相手の妨害をしまくってチマチマいやらしく勝ちたい方はこちらがオススメ。
「ギルド門」とは
MTGは土地からマナを生成し、それをコストに様々なカードを使って戦うゲームです。また、マナやカードには5つの色があり、それぞれの色毎に得意なことやできることが異なります。当然、ある色のカードを使うためにはそのカードと同じ色のマナが必要です。そして、その色のマナの生成には対応した土地が必要です。MTGが「土地ゲー」と呼ばれる所以はここにあります。
そして、数ある土地の中でも、複数の色の組み合わせの内、好きな色1つのマナを生み出せる全11種のスペシャルなシリーズこそがギルド門なのです!
しかも封入操作によって1パックにつき1枚はほぼ確定!コレはスゴイ。使うっきゃない。
ん?「コモンのギルド門なんかより、同じように生む色を選べるチェックランドやショックランドとかのレアの土地の方が強い」だって?確かにその通り。ぐうの音も出ません。
土地からマナを出すには、「アンタップ状態(縦向き)の土地をタップ状態(横向き)にする」というコストを支払わなければなりません。条件を満たしたり、ライフコストを払ったりすればアンタップ状態で戦場に出てそのままマナを生めるチェックランドやショックランドと違い、ギルド門は確定でタップ状態で戦場に出ます。よって、ギルド門がマナを生めるのは次の自分のターンが始まってカードを全てアンタップする処理を行ってからです。つまり、ギルド門を使うとテンポロスも確定!コモン土地しか使えない貧乏人は足踏みを強いられてしまうのです!
しかし、実はギルド門には他の土地にはない利点があります。それは「ギルド門である」という点です。
ギルド門のカードをよく見ると中央の「土地」と書かれた行の右側に「門」と書かれていますよね?コレは「門」の土地タイプを持つことを意味します。そして、MTGにはこの土地タイプ「門」を参照するカードがたくさんあるのです。今回紹介する【格安ギルド門コントロール】はそんな門シナジーを全力で活用していくデッキです。
皆でできるもん!(門だけに)
門シナジーがあるカードはいくつかありますが、その中でも特に使われるものをピックアップしました。
門破りの雄羊
まずは門デッキの二大アタッカーの片割れから。
この羊は自分の戦場の門の数だけパワー(攻撃力)とタフネス(体力)を上げることができます。基本のP/T(パワー/タフネス)が2/2なので、このデッキならいきなり4/4や5/5の大型クリーチャーとして出せるでしょう。終盤なら10/10も夢じゃないかも?
加えて、自分の場に門が2枚以上あれば警戒とトランプルの2つの能力が追加されます。まあいきなり言われても何のことかわかりませんよね?というワケで説明!
警戒とは、攻撃してもタップ状態にならない能力のことです。MTGでは、通常、攻撃に参加したクリーチャーはタップ状態になります。そして、タップ状態のクリーチャーは相手からの攻撃に対するブロックに参加できません。普通のクリーチャーは殴るか守るかどちらかしか選べないワケです。しかし、先程書いたように警戒持ちはタップせずに攻撃できるため、そのまま返しのターンでのブロックもできてしまうのです。
トランプルとは、攻撃を相手クリーチャーにブロックされたときに、その相手クリーチャーのタフネスに対する自身のパワーの余剰分だけ攻撃先に戦闘ダメージを与えられる能力のことです。早い話が貫通能力ですね。MTGでは、通常、攻撃クリーチャーがどんなに大きく、ブロッククリーチャーがどんなに小さくとも、ブロックが成立さえすればプレイヤーへのダメージが0になります。苦労して出した大型クリーチャーで攻め立てても相手が毎ターン最低限の壁を用意してきたら一向にダメージを与えられないのです。しかし、トランプル持ちはそんな時間稼ぎを許さず確実にライフを削ってくれます。
雄羊はこれら2つの強力な能力のおかげで、反撃を恐れずに毎ターン殴り続けられる上に効率的にダメージを与えられるのです。
門の巨像
二大アタッカーのもう片方はこの巨大な像。
その名に違わぬ8/8という巨大さとその威容を反映した8マナという重さが目を引きますが、実は見た目よりもかなり軽いクリーチャーです。テキストを読んでみると、1番目の能力によって門の数だけコストが軽減されるとあります。門デッキは土地のほとんどが門なので、毎ターン土地を並べていくだけで巨像のコストも減らしていけるのです。コレにより、5ターン目頃には出せるでしょう。そして、更に門を並べていけば最終的に0マナになるというヤバさ。門しかない盤面からいきなりこんなのが複数も出てきたらきっと相手は絶望するに違いありません。
相手のブロックを制限する能力も地味に厄介。小粒なクリーチャーなら完全に無視してストレートに顔面を狙いにいけます。
門が出る度に墓地からライブラリー(デッキ)の一番上に戻る能力も対策を持たない相手にはガッツリ刺さります。考えなしに使うとセルフドローロックになってしまいますが、あとで紹介するカードを使えばその心配すら不要。不死身の兵士の完成です。
アーチ道の天使
こちらのクリーチャーも負けてはいません。
3マナの雄羊、実質4マナ以下の巨像と違い、6マナと重いため序盤ではほぼ役に立ちませんが、その圧倒的な回復性能は馬鹿にできません。出せる頃には門が5枚は並んでいると思うので、10点前後の回復が可能と考えていいでしょう。MTGの初期ライフは20ですから、その半分の回復量と考えれば数値の異常さがわかると思います。
燃え立つ門
門デッキのメイン除去となるのがコチラ。
ソーサリーとは使い捨ての魔法のことですね。他のカードゲームで言えば通常魔法とかスペルとかにあたります。
「燃え立つ門」の効果は全体に門の数だけバーンを叩き込むという豪快なもの!しかも、自軍の雄羊はタフネスが門の数+2のため巻き込まれても死なずに耐えられ、巨像は仮に死んでもデッキに戻るという噛み合いっぷり。クリーチャーを並べて調子に乗ってる相手の鼻っ柱をへし折ってやりましょう。
ギルド会談
続いて重要なハンドアド源となるのがコチラ。
エンチャントとは、使うと戦場に残って一定の効力を発揮し続けるカードのことです。他のカードゲームで言えば永続魔法とかアミュレットとかにあたります。
「ギルド会談」が戦場にあれば門を出すだけで1ドローができてしまいます。そして、この能力は重ね掛けが可能!2枚目のギルド会談があれば2ドロー、3枚目があれば3ドローとデッキの回転がどんどん加速していくのです。また、巨像との相性も抜群!巨像のデッキに戻る能力を先に解決してからドローすれば、墓地から手札に直接戻したも同然です!
加えて、地味に便利なのがギルド会談を場に出したときに門を追加でタップするとドローできる能力。この手の置物はあまりにも引くのが遅いと完全にゴミになってしまいがちですが、ギルド会談は最悪重めのドロー呪文として使えるのです。
迂回路
土地はルールにより1ターンに1枚しか出せませんが、コレを使えば追加で2枚出せるため、かなりのマナ加速になります。次のターンでドデカく雄羊を出したり、ガッツリ燃やし尽くしたりしてしまいましょう。
更にギルド会談と組み合わせれば、デッキを2枚圧縮した上で2枚ドローできるカードに早変わり!中盤以降引きすぎてもあんまり嬉しくない土地を除けつつ有効牌を探しにいけます。
調和の公有地
「オイオイレアじゃねーか。しかも門じゃねーじゃねーか。」というツッコミが聞こえてきそうです……。すみません……。1枚300円しないくらいだから許して……。
レアなだけあってこの土地もそこそこ便利。門と違ってアンタップで戦場に出るので、テンポロスが致命的な場面でそれを回避できます。そして自分の戦場の門と同じマナが出せるので実質コレも門です。セーフセーフ。
門が2枚あるときに戦場に出すと3点回復する能力も立ち上がりが遅い門の弱点を良い感じにカバーしてくれます。ただし、門の数×2点回復のアーチ道に釣られて量を間違えるのには要注意。
サンプルレシピ
【門】 | |||
商品名 | |||
門 | |||
門破りの雄羊 | |||
アーチ道の天使 | |||
門の巨像 | |||
孵化 / 不和 | |||
成長のらせん | |||
燃え立つ門 | |||
ギルド会談 | |||
迂回路 | |||
再発生 | |||
セレズニアのギルド門 | |||
イゼットのギルド門 | |||
シミックのギルド門 | |||
グルールのギルド門 | |||
アゾリウスのギルド門 | |||
ボロスのギルド門 | |||
調和の公有地 | |||
山 | |||
森 | |||
可能性の揺らぎ | |||
サイドボード | |||
アーチ道の天使 | |||
孵化 / 不和 | |||
根の罠 | |||
否認 | |||
押し潰す梢 | |||
悪意ある妨害 | |||
薬術師の眼識 |
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このリスト登録番号「89286405」をガチャログで編集できます。
格安の名に恥じぬようにメイン・サイド共に極限までコモンやアンコモンでまとめてみました。
門デッキは色の選択肢が自由自在なので、メインデッキの空きスペースやサイドボードには色々なカードを投入することができます。是非自分だけのカスタマイズをしてみてください。
ちょっと背伸びをするならば
予算の都合もあってサンプルレシピには採用しませんでしたが、門デッキと相性の良いカードはたくさんあります。
その中でもマナを大量消費する代わりにリターンが大きいカードは、迂回路によるリクルートやアーチ道の天使による時間稼ぎで土地が並びやすい門デッキと特に相性が良いため、ここではそういった物を中心に紹介していきます。是非デッキを改造するときの参考にしてください。
最新弾「ラヴニカの献身」のトップレアである「ハイドロイド混成体」は特に門デッキと相性の良いクリーチャーです。
カード右上のマナ・コスト欄にあるXとは任意の0以上の整数のことで、ハイドロイドの場合は、青と緑に加えて好きなだけマナを払い、追加支払い分の半分の回復とドロー、そして追加支払い分に等しいP/Tが得られます。
中盤以降にとりあえずX=4で出して2点回復と2ドローの付いた4/4のクリーチャーとして出してもいいですし、X=8で出して膠着した盤面を一気にひっくり返すのも気持ち良さそうです。
「発展/発破」の「発破」や「苦悩火」のような俗にX火力と呼ばれているバーンカードもダメ押しに最適です。
「どうしてもあと5点が削れない……」となったときにこういったカードがあれば、そのまま相手の顔面を焼いて勝利できますからね。
また、ハイドロイドと同様にこれらのカードも好きなだけマナを注ぎ込み、その分がそのまま効果に上乗せされるので、例えば「残り15点もライフあるし言うて死なんやろ」と油断している相手を1発でKOすることもできちゃいます。
「幻惑の旋律」と「集団強制」の二大コントロール奪取カードも決まると超気持ちいいカードです。相手が苦労して出したカードをそのままいただけてしまいますからね。
特に集団強制はマナさえあれば複数のカードを一気に奪えてしまうという豪快な効果を持っています。加えて、超強力なカードであるプレインズウォーカー*2すら対象にできるのもポイントです。高額カードは他人のを使うに限るぜ!
最後に
相手が並べてきたクリーチャーは燃え立つ門の全体バーンで吹っ飛ばし、更地に悠々と雄羊や巨像を出して2、3回顔面をしばいて勝つ。これ程シンプルかつ豪快でしかもメチャクチャ安いデッキなんて早々ありません。
「興味はあるけどカードが高いからなあ」と思ってあと1歩を踏み出せずにいる方は、是非この機会に門デッキを組んで春からMTGを始めてみましょう!