最近何故か朝起きると上半身裸になっていることがあるカエルです。寝相が悪過ぎる。
今回のMTGのデッキ紹介もカウンター関係ですが、カウンターはカウンターでも、+1/+1カウンターではなく時間の経過を示す「時間カウンター」です。
時間が経過すればするほど強力になるこの「予言により」を使ったモダン*1のコントロールデッキの紹介です。
第1の予言:予言が如何なるものか語られるであろう
「予言により」は2017年4/28に発売した「アモンケット」*2に収録された神話レア*3の「エンチャント」です。
エンチャントとは、他のカードゲームで例えるなら永続魔法やアミュレットのようなカードで、使うと戦場に残って一定の効果を発揮します。プレイヤーや戦場全体、戦場のカードそれぞれなどに魔法の効果を付与(エンチャント/enchant)するイメージですね。
予言によりの場合は、毎ターンに1回だけ、蓄積した時間カウンターの数以下の点数で見たマナ・コスト*4の呪文を踏み倒せるという恩恵をプレイヤーに与えてくれます。
「アップキープ」とは、各ターン1番最初に行うアンタップ・ステップの直後かつドロー・ステップの直前であるアップキープ・ステップを指します。役割が近いのは遊戯王のスタンバイフェイズでしょうか。予言によりを戦場に出せるメインフェイズはアップキープよりあとなので、時間カウンターを乗せて踏み倒し装置として活用できるようになるのは基本的に次のターン以降になります。
因みに、MTGでは、土地以外のカードは使ってから処理が解決されるまでの間(遊戯王で言えばチェーンに乗ってる間)は全て呪文として扱われます。もちろん、いわゆるモンスターやフォロワーに相当する「クリーチャー」も呪文扱いになります。つまり、予言によりは呪文という単語に対する一般的なイメージとは異なり、クリーチャーをも踏み倒せるのです。
第2の予言:待機せずして呪文が唱えられるであろう
MTGは歴史が長いだけあって変わったギミックがたくさんあります。「待機」はそういったものの1つと言えるでしょう。
待機を持つカードは、カード右上に記載された本来のマナ・コストを払う他に、それぞれに設定された待機コストを支払うことでも唱えられます。待機コストを支払った場合は、実際に効力を発揮するまでにタイムラグが発生しますが、代わりに何らかの恩恵が得られたり、単純にコストが軽かったりします。
上のカードを例にすると、「明日への探索」は本来緑マナ1つと任意のマナ2つの合計3マナ必要ですが、待機を使えば、2ターン待つ代わりに緑マナ1つだけで使えます。同様に、「裂け目の稲妻」は赤マナ1つと任意のマナ2つの合計3マナ必要なところを1ターン待つ代わりに赤マナ1つだけに軽減できるのです。
さて、ここでこちらの「祖先の幻視」と「均衡の復元」を見てください。
どちらも今回紹介する【青赤白予言によりコントロール】のキーカードなのですが、右上にマナ・コストが書いてありません。「書いてないということはコスト0で唱えたい放題なのでは?」と思うかもしれませんが、それは違います。詳細*5を省いて結論から書くと、これら2枚は普通に唱えることができず、必ず待機でないと唱えられない呪文なのです。コストがとても軽い代わりに、「今すぐ3ドローする」「今すぐ除去をする」といったことができないのです。
しかし、予言によりがあれば、すぐさま唱えることができるのです。予言によりの能力で、0という新しいコストが設定されるからです。しかも、こういったマナ・コストの記載されていないカードの点数で見たマナ・コストは0として扱われるため、予言によりに時間カウンターが乗っていなくてもすぐに踏み倒せてしまいます。
余談ですが、本当にコスト0で使えるカードはちゃんと右上に「0」と書いてあります。「羽ばたき飛行機械」や「モックス・アンバー」などがそうですね。
第3の予言:デッキは斯様になるであろう
参考までに構築例を掲載します。
【青赤白予言によりコントロール】 | |||
商品名 | |||
青赤白予言によりコントロール | |||
祖先の幻視 | |||
均衡の復元 | |||
血清の幻視 | |||
選択 | |||
流刑への道 | |||
差し戻し | |||
マナ漏出 | |||
アズカンタの探索 | |||
予言により | |||
試練に臨むギデオン | |||
大いなるガルガドン | |||
溢れかえる岸辺 | |||
島 | |||
山 | |||
平地 | |||
尖塔断の運河 | |||
金属海の沿岸 | |||
蒸気孔 | |||
聖なる鋳造所 | |||
神聖なる泉 | |||
宝石鉱山 | |||
サイドボード | |||
広がりゆく海 | |||
否認 | |||
削剥 | |||
安らかなる眠り | |||
石のような静寂 | |||
謎めいた命令 | |||
至高の評決 |
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基本的な動きとしては、序盤は軽量ドローカードなどでデッキを掘り進め、できれば3ターン目に予言によりを場に出し、祖先の幻視や均衡の復元でウェイウェイするといった感じです。
そして特に狙いたいのがガルガドンバランスと呼ばれるこのコンボ!
「大いなるガルガドン」は土地などを生け贄にすることで待機のカウントを進めることができます。コレと均衡の復元を組み合わせると……?自分の土地を0にする代わりになんと相手の土地も全部吹っ飛ばせる!MTGは土地から出せるマナを使って戦うゲーム。それをまっさらにしてしまうんですから相手は憤死間違いなし!友達をなくす戦術の1つであるランデス(マナ破壊)ってやつです!しかも予言によりをあらかじめ出しておけば、自分だけは次のターン以降の動きも最低限保証されます。更に祖先の幻視を待機しておけば手札だって差を付けられちゃう!ンギモッチイイイィィィ!!!
え~、サイドボードは割と適当です。(モダンでの対戦経験が浅いしカード知識も大してないので何入れればいいかわからん……。)とりあえず土地を縛ったり打ち消したり除去したりロックしたりを対戦相手に合わせて切り替える感じでIKEA。
よりコンボに特化するなら、「通りの悪霊」や「選択」(こちらは元レシピに既に2枚採用していますが)を増やして更にデッキを掘り進めたり、「猿人の指導霊」でマナ加速をしたりして予言によりを1ターンでも早く出せるようにしてみるのもいいかもしれません。枠がカツカツなので取捨選択に死ぬほど悩みそうですけどね。
最後の予言
このデッキはコントロールでありながらコンボ色がかなり強いです。事故のリスクも少なくありません。それでも0マナ3ドローや0マナ全体除去は快感の一言!理不尽を押し付けてみたい人は是非組んでみてください!純正青赤白コントロールと違ってクッソ高い瞬唱も神ジェイスもテフェリーも買わなくていいし!
ちなみに、戦術が違うので今回は触れませんでしたが、墓地肥やしと組み合わせて戦う「死せる生」型なんてのもあります。
*1:直近1〜2年分、パックに換算して5〜8種しか使えないスタンダードに対し、2003年7月以降のカードの内の大部分を使えるフォーマット。
*2:2018年10/5(金)からローテーションによりスタンダードで使えなくなったので注意。
*3:MTGのレアリティは下からコモン、アンコモン、レア、神話レアの4つ。
*4:使用するマナの色の縛りなどを無視し、単純にいくつマナが必要かを数えたもの。例えば予言によりの点数で見たマナ・コストは3。
*5:MTGには「(軽減などによって結果的に0になることを除き)存在しないマナ・コストは支払えない」「コストを支払えないなら、それはプレイできない」というルールがある。今回の例では、右上にマナ・コストが印刷されていない(マナ・コストが存在しない)ため、通常の手段では唱えられない。