日本大学法学部TCG研究会

日本大学法学部TCG研究会の日常

出し入れしつついっぱい出す【青赤ミラーリ】

チャリース、広報のカエルです。

基本セット2019が発売してそこそこ経ちました。ニコルくん高騰しすぎとちゃう?あとはターボ・フォグなる激ヤバ札束デッキが徐々に暴れ始めてるみたいですね。

さて、基本セット2019には新規・再録問わず注目カードがたくさんありますが、今回はその中でもこの「苦悩火」とドミナリアに収録の「ミラーリ予想」を中心にしたデッキを紹介したいと思います。

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この2枚でナニをするかというとまあタイトルの通り出し入れしつついっぱい出すのですが、これでは要領を得ないのでマジメに解説していきます。

いっぱい出そう!(メインプラン)

メインの勝ち筋は単純明快。ミラーリ予想の第Ⅲ章の能力で苦悩火を増やしてワンショットキル!MTGの初期ライフは20なので、苦悩火をX=10、つまり、合計11マナで唱えれば、ミラーリ予想によるコピー込みで10×2の20ダメージを叩き込んで勝てるワケです。しかもこのコンボの偉い所は撃ってしまえばほぼ100%回避できない点です。X=10で唱えられた苦悩火は自身の追加効果で打ち消し(唱えられている呪文の無効化)と軽減(ダメージの減少、無効化)に耐性を持ちます。これを凌ぐには、打ち消し以外による無効化か、直前でのライフ回復、対象の変更くらいしかありませんし、少なくともスタンダードのカードプールでそれができるカードは限られています。詰まる所、無敵なのです。

 

出し入れしよう!(サブプラン)

勝利までの繋ぎ兼サブプランもあります。それがこの「出し入れ」です。

どういうことかと言うと、ミラーリ予想を「一瞬」や「風への放流」で使いまわし、第Ⅱ章の能力でソーサリーを次々回収。そして第Ⅲ章の能力でドカンとアドを取ろうというコンボなのです。

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ミラーリ予想のような英雄譚は、戦場に出ると各ターン毎に固有の章能力を発揮し、最終章の能力の解決時に墓地に送られる性質を持っています。このとき、最終章の能力が解決する前、言い換えれば英雄譚が墓地に送られる前にバウンスなどをしてしまえば、そのまま使い回すことができるのです。先程例に挙げた一瞬や風への放流は、最終章の能力が誘発したタイミングに割り込む(遊戯王で言えばチェーン発動)ことで最終章の能力の恩恵を受けつつ英雄譚を回収できる上、ミラーリ予想の場合に限っては第Ⅰ章の能力で回収もできるので、特に相性がいいカードとなります。

まあこのミラーリ予想使い回しの仕組みは図を見た方が早いと思うのでこちらをどうぞ。

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そして、先程も触れた通り、回収したミラーリ予想を出し直せば、その第Ⅰ章の能力で一瞬を回収できます。つまり、ミラーリ予想と一瞬のたった2枚さえあれば、相互に使い回せるというワケです。

宇 宙 創 世

たった2枚で完結するループ……美しい……。

 

愉快な仲間達(その他採用候補)

デッキの主軸になるのはメインフィニッシャーの苦悩火とミラーリ予想、加えてミラーリ使い回し要員だけとシンプルですが、当然それだけではちょっと不安なので、色々追加していきます。

まずは除去。コンボ成立まで時間のかかる悠長なデッキなので、それまでに死んでしまわないように除去は多目にしておきます。特にアグロは天敵かつ環境で大暴れしているので、重点的に対策します。

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続いて打ち消し。ありとあらゆるカードを無効にできるある意味最強の除去です。除去はアグロ対策のために軽量なものに偏らせています。ですが、それでは中・大型クリーチャーなどには対応できないので、代わりにこちらを利用します。

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最後にハンドアド源。息切れによるジリ貧を防いだり手札の質を高めたりしつつ、コンボパーツを素早く揃える役割も果たします。

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デッキの出来はこんな感じで(激ウマギャグ)

折角なので僕が考えたサンプルデッキのレシピを公開します。

スタンダード
 青赤ミラーリ

メイン マナ 枚数
アズカンタの探索 (1)(青) 2
苦悩火 (X)(赤) 2
マグマのしぶき (赤) 4
削剥 (1)(赤) 3
本質の散乱 (1)(青) 2
一瞬 (1)(青) 2
風への放流 (2)(青) 1
至高の意志 (2)(青) 4
不許可 (1)(青)(青) 4
天才の片鱗 (3)(青) 3
焼けつく双陽 (1)(赤)(赤) 1
海賊の略奪 (3)(赤) 4
ミラーリ予想 (4)(青) 2
破滅の刻 (3)(赤)(赤) 1
  3
  6
秘儀の灯台   1
屍肉あさりの地   2
尖塔断の運河   4
硫黄の滝   4
イプヌの細流   4
廃墟の地   1
サイド マナ 枚数
明日からの引き寄せ (X)(青)(青) 2
否認 (1)(青) 3
削剥 (1)(赤) 1
ヒエログリフの輝き (3)(青) 1
天才の片鱗 (3)(青) 1
暗記 (3)(青) 2
嘲笑 (2)(赤) 2
ミラーリ予想 (4)(青) 1
魔術遠眼鏡 (2) 2
合計(メイン)   60
合計(サイド)   15

「秘儀の灯台」とかいうカードが見えますがコレは「探知の塔」のことですね。なんか知りませんがレシピ作成サイトに登録されてなかったので……。メインではアグロを見てサイドではコントロールを見るような構成にしてみました。(実際に回したワケじゃないから色々問題点ありそう)

 

こんなのもアリ(更に別の選択肢)

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「海賊の略奪」はデッキレシピの方に既に載せてありますが、このようなコストで手札を捨てるタイプの手札交換はコピー能力との相性が抜群です。増やした方の呪文は手札コストの支払いが不要なので、1枚捨てて2枚引く海賊の略奪は1枚捨てて4枚引くカード(ついでに使い捨てのマナ源が4つ生成されるので実質タダ)に、2枚捨てて3枚引く「安堵の再会」は2枚捨てて6枚引くカードにパワーアップします。また、こうした手札交換カードはデッキの回転の助けにもなります。海賊の略奪はコンボが決まると実質タダになる点が強力ですが、元々のマナ・コストが重めです。早い段階でデッキを回転させたい場合やマナにゆとりを持たせたい場合は、マナ・コストの軽い安堵の再会にするのが良いでしょう。

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ミラーリのコピー能力でコピーカードを増やし、苦悩火などを4倍以上にパワーアップさせることを狙っていくのも面白そうです。単純に効果が大きくなる点はもちろん、勝利に必要なマナがかなり減ります。「二倍詠唱」を混ぜて4倍にする場合は苦悩火に必要なマナが6マナになるので、通常11マナ必要な所を合計8マナに抑えることができます。また、「機略/縦横」の内、コピー能力を持つ「縦横」は墓地から使える(逆に言えば墓地からしか使えませんが)ので、先程紹介した手札交換カードとの相性は抜群です。その上、二倍詠唱と違ってコピーするタイミングを選べるため、相手の行動の妨害として使うこともできます。

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苦悩火以外のフィニッシャーを入れる手もあります。「火による戦い」は序盤に除去として使ったあとにミラーリで回収して改めて撃つという動きが可能です。苦悩火の持つ確実性こそないものの、その分10点を叩き出すのに必要なマナが9マナと軽いのも魅力です。打ち消しは青にしか存在せず、効果ダメージに対する軽減を持つカードは環境であまり見ないため、青を含まないデッキを仮想敵とするならむしろこちらの方がいいかもしれません。他には、追加で黒マナの用意が必要なものの、「木端/微塵」も扱いやすそうです。火による戦い同様除去として「木端」を使ったあとにフィニッシャーの「微塵」で決めることができます。微塵は先程の縦横のように墓地から唱えられるので、ミラーリで回収する必要もなく、安心して手札コストにできるのが素晴らしいですね。

フィニッシャーを散らすと、指定したカードを手札・デッキ・墓地から全て追放してしまう「失われた遺産」のようなピンポイントメタカードに対する対策になるので、特に個性をアピールする気はないという人も1枚くらいは何か混ぜておいた方が良いと思います。

 

最後に

みんなもぶっぱで気持ち良くなろう!